俺には右目でだけ、見る夢がある。
地平線まで続く黄土色の小麦畑を見た時だったか、
頭上の雲が足元に大きく黒く深い影を落としていく時だったか、
風切り音が、焼けた血の匂いが、心臓魔導器(胸)の痛みが、重なった時だったか、
どんなタイミングで見るのだったか、
ここ10年、もう何度も何度も繰り返し見たので忘れてしまったが、
それは、いつも同じシーンから始まる。
夜明けの紺碧が目の前で風に流れている。
俺は微動だにすることもできず、ただ熱い砂の上に這い蹲り、その背中を見つめている。
そして彼女は振り向き、手を伸ばしてこう言うのだ。
「さぁ、ダミュロン、いきましょう。」
その手をとり、今度こそ、俺が彼女の前を歩き無事に帝都に着くまで守ってやるのだと。
そう、思っているのに…俺はその手を掴む事ができずに、
彼女は
左目で見ている白い光の中に混ざり、溶けて、
消えてしまうのだ。
もしも
この左目を潰して、右目だけで世を映せるようにしたのなら、
あの夢の続きがずっと見られるのだろうか?
今度こそ彼女の手をとる事ができるのだろうか。
しばらくそう考えていた。
やがて、それすら霞み、
同じ夢を繰り返し繰り返し、ただ見るだけになった。
もう何も感じなくなった。
*
俺には右目でだけ、見る夢があった。
頬の熱と共に脳髄まで揺さぶるハッキリとした痛みの中で、輝く黒曜石の瞳を見た時だったか、
足元の黒い影が俺の名を呼び、見上げた先で 笑っていた時だったか。
笑い声や、ほんの少し焦げたスープの匂いや、背中をさする温かい手が、
だんだんと少しずつ感覚を呼び起こしていく。
見えていたハズなのに、見ていなかった世界が戻ってきた時、
夕闇の濃紺が目の前にあった。
そして彼は振り向き、手を伸ばしてこう言う。
「さ、おっさん、行こうぜ。」
それは、両の目で見る、未来の夢だった。
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小説、難しい・・・。
シュヴァーンが片目を隠すような不思議な前髪であるワケとか、
ダミュロンが小説の挿絵で片目だけ覆うように包帯が巻かれていたこととか、
マイソロ2で自分キャラ(あたま)をおっさんそっくりに作ったら(名前はレイヴンw)
2周目でオッドアイに変更できるようになってたので、モスグリーン+エメラルドグリーンに
変えてみたら非常に萌えたとか、そんな色々で
前からおっさんの目のネタは書きたかった・・。
なんとなーく、何かを薄っすら感じていただけたのならば、それで十分。
小説書きさんを本当に尊敬する・・・・。
拍手コメントありがとうございます!レスは後日にさせてくださいv
あ、マイソロ3のおっさん、秘奥義後、すぐに動けるみたいですね。
でもあのカットイン・・・おお心がいたいいたい・・・無理すんなおっさん・・・涙
●びっくりするほどMYペース人間なのでテキトウにお付き合いくださいv
●好きゲーム/聖剣3・クロノ・FF9・DQ・TOS/TOA/TOV・KH・アサクリ2・スカイリム・東方 他
●大好き/ゲーム音楽・鉱石・RPG・わんこ
●東方はEASYシューターw win版メインタイトルは一応全部プレイ済
●テイルズはスーファミ版ファンタジアからP/D/D2/E/S/R/L/A/V/I/X/Z/
TOW1.2.3/TOF2/TOS-Rクリア済